投資は若いうちから始めた方が運用期間がその分、長くなるため有利です。
最近では学校でも金融教育が行われるようになって、投資に興味を持つ中学生や高校生もいらっしゃるでしょう。
中学生・高校生にとって投資アプリを使って投資を始めることは、将来のために有益なことです。
しかし、実際にはどのアプリを使えばいいかわからない人も多いでしょう。
この記事では中学生・高校生におすすめの投資アプリを紹介します。
ぜひ最後までお読みいただき、参考にしてみてください。
中高生でもできる投資の種類
実際に投資を始める前に、投資にはどんな種類があるのかを知っておく必要があります。
中高生ができる投資は、主に次のとおりです。
投資の種類 | 特徴 | リスク | おすすめの理由 |
---|---|---|---|
株式投資 | 企業の株式を買って、その企業の成長や業績向上に応じて配当や売却益を得る投資 | 高い | 大きなリターンが期待できる |
投資信託 | 多くの投資家から集めたお金を、プロの投資家が運用して、その利益を投資家に分配する金融商品 | 低い | 少額から始めることができ、手間をかけずに資産運用ができる |
仮想通貨 | ブロックチェーン技術を基盤としたデジタル通貨 | 高い | 将来性があると期待されている |
中高生が投資を始める場合は、まずは投資信託から始めるのがおすすめです。
投資信託は、株式投資よりもリスクが低く、少額から始めることができるため、投資の初心者でも始めやすいでしょう。
また、投資信託には、さまざまな種類があり、自分の投資目的やリスク許容度に合わせて選ぶことができます。
たとえば、安定的な資産運用をしたい場合は、国内債券や外国債券に投資する投資信託がおすすめです。
また、成長性の高い資産運用をしたい場合は、株式やREIT(不動産投資信託)に投資する投資信託がおすすめです。
株式投資は、投資信託よりも大きなリターンが期待できる一方で、リスクも高いため、中高生が始めるには注意が必要です。
株式投資を始める前に、十分な知識や経験を身につけることが大切です。
株式投資
株式投資とは企業の発行する株式を購入して、その企業に出資することです。
株を購入した企業の株価が上昇すれば、出資した金額よりも高い金額で売却できます。
ただし、株価が下落すれば、出資した金額よりも低い金額で売却しなければならない場合もあります。
再び株価が上がるまで待つことも可能です。
中高生でも、口座開設手数料や維持費用が無料の投資アプリを使えば、手軽に株式投資が始められます。
投資信託
投資信託とは、多数の投資家から集めたお金をプロのトレーダーが運用し、運用益を分配する金融商品です。
投資信託は、株式や債券などの複数の商品を組み合わせて運用されるため、最初からリスク分散されています。
通常リスク分散するには、複数の株式、債権などを個別に購入する必要があるため、その分購入資金の負担も増えるわけですが、投資信託は、最初から複数の株式や債権があらかじめ組み込まれているため、安価での分散投資が可能です。
また、投資信託は少額から始めることができるため、中高生にもおすすめです。
仮想通貨
仮想通貨とは、暗号化技術を使って作られた通貨です。
ビットコインやイーサリアムなどが代表的な仮想通貨です。
仮想通貨は、株式や投資信託と比べて価格変動が激しいため、リスクが高いですが、中高生でも手軽に取引ができるため、一部では注目されています。
高校生は、まだ社会経験が少なく、判断基準も成熟していないため、仮想通貨の取引には向いていません。
しかし、仮想通貨は、今後も成長していく可能性が高いといわれています。
仮想通貨の知識を身につけておけば、将来、仮想通貨の取引を始める際にも役立ちます。
高校生のうちは、仮想通貨の取引はせず、知識だけを身につけておけばよいでしょう。
FX
FX取引は、株式投資や投資信託に比べて、リスクが大きいです。
為替レートの変動によって、FX取引で大きな損失を出す可能性があります。
高校生はまだ成長途中であり、状況に応じて適切な判断ができない場合も多いため、FX取引のリスクを理解して、適切にリスク管理を行うことが難しいかも知れません。
現実に社会人でもFX取引で大きな損失を出して、借金を抱えてしまう人も世の中にはたくさんいます。
借金を抱えてしまうと、将来の選択肢を狭めてしまう可能性があります。
高校生のうちは、FX取引ではなく、株式投資や投資信託などの、リスクが比較的少ない投資方法から始めることをおすすめします。
高校生が投資を始めるには親の同意が必要?
未成年者が投資を始めるには、保護者(親権者)である親の同意が必要です。
親の同意が必要な理由は、法律上の制限によるものです。
日本では、未成年者が投資を行う場合、法定代理人である親権者の同意が必要とされています。
これは、未成年者が自己責任で投資を行うことができないためです。
未成年者が親の同意を得ずに投資を始めた場合は、法律違反となるのでご注意ください。
投資にはリスクが伴うため、未成年者が自己責任で投資を行うことは望ましくありません。
投資を行う場合には、親権者と相談し、十分な情報収集や検討を行った上で始めましょう。
高校生が投資を行う際の注意
投資によって将来のお金が増えるかも知れませんが、同時に注意すべきことがあるのも事実です。
お金が増えることばかり都合よく考えていると、資産を大きく減らしてしまう危険もあります。
高校生が投資を行う際に注意すべきことをまとめてみました。
高校生が投資する際の注意点
- 投資の基礎知識をしっかり学ぶ
- 投資の目的・リスク許容度を把握する
- 十分な情報収集を徹底する
- 損失を想定したリスク管理を行う
- 親や保護者のサポートを受けながら投資する
簡単に説明していきましょう。
投資の基礎知識をしっかり学ぶ
投資を行う前に、まずは投資の基本的な知識を身につけることが大切です。
投資が何なのかよくわからず、勘だけを頼りに取引するのは危険ですからね。
まずは投資の種類や仕組み、リスク、税金などについて正しく理解することが大切です。
投資の目的・リスク許容度を把握する
投資を始める際には、自分自身の投資目的やリスク許容度を把握しておくことが大切です。
投資目的が明確になっていないと、適切な投資対象や投資方法を選ぶのが難しくなったり、軸がないと氾濫する情報に流されて損失を出す可能性もあります。
自分が投資できる金額に見合ったリスクを知ることは基本中の基本です。
また、リスク許容度が高すぎると、大きな損失を被る可能性があります。
目的に応じた許容できる範囲のリスクはどれくらいなのかを把握するためには、しっかりとした基礎知識が重要です。
十分な情報収集を徹底する
株式投資を行うには、銘柄を選ぶ必要があります。
どこの企業の株を何株買うのか?
その理由と根拠は?
投資対象となる企業の業績や財務状況、経営方針、競合他社との比較など、十分な情報収集を行い、将来性の高い銘柄を選ぶためには、情報収集は不可欠です。
損失を想定したリスク管理を行う
投資には必ずリスクが伴います。
絶対に儲かるなんて甘い話はありません。
あらかじめ損失を想定した上でのリスク管理が重要です。
投資額を無理なく捻出できる範囲に抑えたり、損切りのルールを決めたり、想定できる範囲内でリスクに備えましょう。
親や保護者のサポートを受けながら投資する
高校生が投資を始める場合、親のサポートを受けながら行うことも大切です。
証券口座を開設する際、親の同意を得ているわけですから、投資状況をその都度、説明して情報共有しておくとよいでしょう。
保護者が一緒に投資の勉強をしたり、投資のアドバイスをしたりすることで、より安全に投資に専念できます。
高校生が利用できる投資アプリ・証券口座
高校生が利用できる投資アプリはいくつかあります。
もちろん証券口座の開設には親の同意が必要です。
高校生は、収入も少ないため、大きなリスクを取る必要はありません。
FXや仮想通貨ではなく、比較的低リスクの投資信託をおすすめします。
株式投資は、投資信託の結果がある程度出てから始めても決して遅くはありません。
高校生の投資初心者におすすめのアプリ
高校生がはじめて投資をする際におすすめできる投資アプリは、トラノコとferciです。
高校生の初めての投資アプリにトラノコとferciをおすすめする理由は、以下のとおりです。
高校生の投資初心者にトラノコ・ferciをすすめる理由- 少額から始められる
- 手間がかからない
- 国際分散投資ができる
トラノコとferciは、どちらも比較的簡単に始められます。
少額から始められる
トラノコとferciは、どちらも1円から始められるため、投資初心者でも気軽に始められます。
高校生は、まだ収入が少ないため、少額から始められる投資が最適です。
投資した金額が少額なら、損失が出ても少なくて済みます。
大きな稼ぎは期待できませんが、投資の基礎を実践しながら学ぶには良い機会です。
手間がかからない
トラノコとferciは、どちらも自動積立に対応しているため、毎月一定額を自動で積み立てることができます。
自動積立は、とにかく手間がかかりません。
投資に長く時間を割けない高校生には、自動積立をおすすめします。
国際分散投資ができる
トラノコとferciは、どちらも国際分散投資に対応しているため、特定の地域や銘柄に偏った投資を避けることができます。
国際分散投資によって、リスクも分散される仕組みです。
これは、投資初心者にとって重要なポイントともいえるでしょう。
トラノコとferciの違い(比較表)
項目 | トラノコ | ferci |
---|---|---|
最低投資金額 | 1円 | 1円 |
自動積立 | あり | あり |
国際分散投資 | 可能 | 可能 |
投資信託の種類 | 3種類 | 14種類 |
手数料 | 10万円以下:0.1% | 10万円以下:0.25% |
この表からトラノコとferciは、最低投資金額、自動積立、国際分散投資のいずれも可能で、手数料も低いため、似たようなサービスといえることがわかります。
ただし、ferciは14種類の投資信託から選択できる一方、トラノコは3種類の投資信託からしか選択できないという違いがあります。
そのため、投資信託の種類を重視する人は、ferciがおすすめです。
トラノコ
トラノコは、株式会社TORANOTECが提供する投資信託積立サービスです。
トラノコでは、電子マネーで買い物した時のおつりを自動で投資に回せます。
おつりは出資金なので、少額から始めることができ、低リスクで投資が可能です。
また、マイルやポイントも利用できます。
投資先は、ファンドを選ぶことで決めることができます。
ファンドには、「小トラ:安定重視」「中トラ:バランス重視」「大トラ:リターン重視」の3種類があり、投資目的に合わせて選ぶことができます。
トラノコは、投資初心者や、リスクを抑えたい人におすすめです。
ferci
ferciは、株式会社Ferciが提供する投資信託積立サービスです。
ferciでは1株から株を購入できます。
株式投資は、100株単位での購入が一般的で、まとまったお金がないと始めるのが難しいです。
それに対してferciは、1株から購入できるので、投資初心者やまとまったお金を用意できない人にもおすすめです。
投資方法は、カテゴリごとに銘柄を選び、数量を入力するだけです。
難しい操作は必要ありません。
ferciで投資の経験を積んでから、通常の株式投資にチャレンジするのもよいでしょう。
高校生におすすめの証券会社
将来を見据えて長期的に投資を行っていこうと思っているなら、SBI証券や楽天証券での証券口座開設をおすすめします。
SBI証券や楽天証券をおすすめする理由は次のとおりです。
SBI証券・楽天証券(iSPEED)をおすすめする理由- 投資信託の最低投資金額は1円から
- 株式の最低購入金額は1株から
- 自動積立投資に対応
- アプリの操作が簡単でわかりやすい
SBI証券と楽天証券は、どちらも高校生でも利用できます。
もちろん未成年者の口座開設には親の同意が必要です。
SBI証券と楽天証券の違い(比較表)
項目 | SBI証券 | 楽天証券 |
---|---|---|
最低投資金額 | 投資信託:1円 株式:1株 |
投資信託:1円 株式:1株 |
自動積立投資 | あり | あり |
取扱商品数 | 投資信託:2,700本以上 株式:3,800銘柄以上 |
投資信託:2,700本以上 株式:3,800銘柄以上 |
手数料 | * 投資信託:10万円以下:0.1% * 株式:1日定額制:110円 * 米国株:1日定額制:220円 |
* 投資信託:10万円以下:0.1% * 株式:1日定額制:110円 * 米国株:1日定額制:220円 |
ポイント | Tポイント、Pontaポイント、Vポイント | 楽天ポイント |
アプリの評価 | Google Play:4.6 App Store:4.5 |
Google Play:4.5 App Store:4.5 |
この表から、SBI証券と楽天証券は、どちらも最低投資金額、自動積立投資、取扱商品数、手数料、アプリの評価など、ほとんどの項目で大差なしと判断できます。
SBI証券と楽天証券の唯一の違いは、ポイントの種類です。
SBI証券は、Tポイント、Pontaポイント、Vポイントの3種類から選ぶことができます。
楽天証券は、楽天ポイントのみです。
ポイントの選択肢を重要視する場合は、SBI証券がおすすめです。
SBI証券
SBI証券は、日本最大級のネット証券です。
投資信託、株式、FX、債券など、幅広い金融商品を取り扱っています。
SBI証券口座開設のちょっとオトクな話
SBI証券の口座開設は、ポイントサイトを経由するとポイントがもらえてオトクです。
ポイントサイトによって付与されるポイントは異なるので、事前にチェックしてみてください。
すでにハピタス、モッピーに登録済みでしたら、以下のリンクから詳細を確認できます。
楽天証券
楽天証券は、楽天グループのネット証券です。
株式、投資信託、FX、債券など、幅広い金融商品が購入できます。
同じ楽天グループということもあって、楽天銀行との連携もできて便利です。
楽天証券口座開設のちょっとオトクな話
楽天証券の口座開設は、ポイントサイトを経由するとポイントがもらえてオトクです。
ポイントサイトによって付与されるポイントは異なるので、事前にチェックしてみてください。
すでにハピタス、モッピーに登録済みでしたら、以下のリンクから詳細を確認できます。
税金が面倒な場合は源泉徴収ありの特定口座を使って取引する?
証券会社で口座を開設する時、特定口座と一般口座のどちらかを選択する必要があります。
源泉徴収ありの特定口座では、取引の都度、証券会社が税金を徴収し、納税手続きを代行してくれます。
源泉徴収ありの特定口座を選択した場合は、自分で確定申告を行う必要がありません。
高校生は、まだ収入が少ないため、自分で確定申告を行うのが難しい場合がほとんどです。
また、確定申告を行うには、会計の知識も多少必要ですし、手間もかかります。
源泉徴収ありの特定口座を選択しておけば、確定申告の手間が省けるため、投資に専念できます。
高校生が投資の勉強をするにはどうしたらいい?
高校生が投資の勉強をするには次の方法が効果的です。
投資の勉強法
- 書籍やWebサイトの閲覧
- セミナーや講座の受講
- 投資アプリの利用
- ニュースやマーケット情報のチェック
これらの方法を組み合わせて、投資の勉強を行うと全体像が見えてきます。
高校生は焦らずに十分な情報収集や検討を重ねた上で投資するようにしましょう。
書籍やWebサイトの閲覧
投資に関する書籍やWebサイトを読むことで、基礎知識を身につけることができます。
投資家の方々が書いたブログやコラムも参考になります。
まず最初は、投資の入門書から読んでみるとよいでしょう。
セミナーや講座の受講
投資に関するセミナーや講座に参加することで、より専門的な知識を身につけることができます。
投資のセミナーは証券会社が主催している参加費無料のものがよいでしょう。
ネット上には、高額なセミナーへの勧誘なども多いので注意してください。
また、他の投資家と交流することで、情報交換やアイデアの共有もできます。
ただし、SNSのDMで案内されるような怪しい情報や投資コンサルは、詐欺の可能性もあるので気をつけましょう。
投資アプリの利用
投資アプリは、初心者でも簡単に取引ができるように設計されています。
また、シミュレーション機能も充実しているため、リスクを抑えながら投資の勉強をすることができます。
本格的に投資を始める前に、シミュレーション機能を使って体験してみるのもよいでしょう。
ニュースやマーケット情報のチェック
ニュースやマーケット情報をチェックすることで、市況や経済情勢を把握することができます。
また、企業の決算発表や新製品発表などの情報も重要です。
まずは、自分の興味がある分野のニュースやマーケット情報を定期的にチェックすることをおすすめします。
高校生には少額で始められる投資信託がおすすめ
高校生が投資を始める際に必要な基礎的な情報と投資アプリについて、長々と説明してきました。
やはり高校生におすすめできるものは、少額で始められて、リスク分散もされている投資信託です。
投資を始めるには長期間資産を運用できて、福利の効果が働くため、若ければ若いほど良いとされています。
しかし、高校生は大きなリスクを背負う必要はありません。
投資しながら、必要な知識を勉強していくのが最も適切な方法といえるでしょう。
すぐに利益が出なくても、決して焦る必要はありません。
長い目で投資を経験しながら、そこで得た知識は将来きっと役に立つはずです。
とりあえず、第一を踏み出してみてはいかがでしょうか?